2017年 01月 16日
パークハイアット杭州のリバービューキングルーム
リバービューなので料金ランク的には下から3番目というお部屋です。
扉を開けると、両脇にクローゼットとバスルームが並ぶ廊下。

中国江南地方の伝統建築のファサードをモチーフにしたような、グレーがかった木目の壁。

天井が高い(おそらく3mはあると思います)ので、空間に余裕と高級感が漂います。


ベッドの前にはカウチが置かれています。

この広さなら窓側にも十分大きいサイズのソファが置けそうですが・・・窓側には大きなデスクが鎮座していました。
シルク調の刺繍入りクッションも置かれていますが、どことなくモダンでクールなのがパークHらしいですね。

スタンダードルームとしては広いお部屋ですが、座ると壁が迫るテレビの目の前なので
ここで寛いで過ごしたいとは思いませんでした、もっぱら上着やスマホ・カメラ置きに(笑)
ラグのブルーは西湖の水面をイメージしたものでしょうか? 梅の花柄なんか、ちょっと着物っぽいですよね。

ヘッドボードまわりです。この壁面、昼間は日光のせいで気付きにくいですが・・・

夜になると、梅の木柄が浮かびあがる凝った演出です。

天然木の薄い板から内部の灯りが透ける仕組み。いや・・・これはMO台北のレザーカービングを超える仕上がり。
最新ラグジュアリーホテルらしいグレード感。

両脇の格子奥には、シルバーベースにこれまた梅の木のペイント。中央の光る部分と柄が繋がっておりました。
ファッションのコーディネイトと同様、重ね技は空間に豊かさと奥行を与えます。

ベッド両脇の照明・テーブルのデザインはアシンメトリー。片方は吊り式のペンダンド照明。

サウンドシステムは、BOSEのbluetooth。充電式で持ち運び可能なのが◎。
バスルームに持ち込んで好きな音楽を聞きました。もちろん音質は最高です♪
もう片方はスタンドライト、テーブルも少し横長に。

アシンメトリーの美学って、日本の専売特許だと思っていましたが・・・こういう感覚が外国でも取り入れられている事が興味深いです。
欧米人には無いセンスというか・・・やはり藪さんアジア系だからかな? なんて。
漆塗り風のデスクも、中国というより和風ですよね。
テーブル天板には、割れた釉薬の焼上がりが美しい陶製のトレイが。
腰の開口も、真鍮板の叩き仕上げ風の仕上がりですごく手間がかかっております。

テレビはフィリップス製、リモコンの操作はスムーズでしたが、
チャンネル案内カードと実際が20番台以降合っていませんでした。CNNなどの外国放送は26番より。
他にはホテルインフォメーションチャンネルも準備中だったり、多機能テレビとしては不十分。

またテレビは、長い時間ミュート(消音)にしていると、通常に戻しても音が出なくなります。
出掛けて帰ってくると元に戻っていたり、何度ONにしても画面が消える時があったり・・・やっぱり日本製がいいですね。
テレビの両脇には、内部に間接照明が仕込まれた飾り棚。

単調になりがちな壁面に華やかさを与えております。
ここより上のデラックスやパークスイートにはこの棚は無いので、このカテゴリーが一番デザイン密度が高いと思いました。

窓はフルハイトでは無く、床から60cm程度までは腰壁です。遮光カーテンとシアースクリーンは電動式。

ベッドとデスクスペースを隔てる両脇に、縦格子のスクリーンが見えます。
この、ベッドスペースと ”少し隔てる” デザインが藪さんの特徴みたいで、
WA北京・PHニューヨーク・ローズウッド広州などで見られます。なんとなく旅館の縁側みたいですね。
客室にかかわらず、この薄くて透けるスクリーン使いがお好きなようで、彼らの作品の随所に見られます。
リビングスペースも十分確保出来るスペースに、長くて大きな銘木(風?) のデスク。

Andaz東京、改装後のGH福岡、ハイアットは1枚板風の天板がお好きのようで。
窓際には横長のチェアが置かれていますが、長いテーブルをまわり込まないと座れないし
窓際との幅が狭めで重い椅子を引くのが面倒で、ここに座る事はありませんでした。

うーん・・・デザイン自体は大変素敵ですが、このレイアウトは理解不能でした。
窓がフルハイトじゃないなら、Andazやコンラッド東京みたいに窓一面ベンチソファでも良くない!?
そんな無駄に大きなデスクなので設備は充実。ランプ下の蓋を開ければ
コンセント・USB充電・音楽用の差込口がずらりと並んでいました。

少しカジュアルに見える形のランプシェードも、実際は質感の高いものでした。
面取り加工だけではちょっとチープだわと思っていた窓際のミラーも、実際見ればこれで納得。
枠を付けようものなら、空間がしつこく感じてしまうと思ったので。

ミニバーBOXは窓際に、こちらも西湖に浮かぶ蓮をイメージしたようなアートが施された、
蒼色が美しい什器です。背面には間接照明が入っており、浮かびあがるような演出も素敵♪

扉を開けると、これまた奥には木花柄のペイントが。

お約束のネスプレッソにティーカップ。

茶器は背面の絵と相まって非常に美しい一角です。詫び錆び感は無いにしてもやっぱり和風っぽい。

最近思うんですが、伝統的中国テイストをより現代的に洗練させていくと和風っぽくなる時があるという不思議。
歴史の流れを感じずにはいられません(考え過ぎww)
ネスプレッソのカプセルは4種4つ。ティーバッグは中国のLuxホテルお約束の”Ta.”。

相変わらずパークは食器少なめ、上の引出しを確認し忘れていましたが、上にあったかな??
ただワイン・シャンパングラスは置いていない事は確実です。

冷蔵庫のドリンクも少ないですね。隣接するモールに高級スーパーがあるので
初日にワインやペリエ、チョコレートを買いこんでストックしました。
窓からの眺めは・・・2日目まで雨だったので視界が霞みまくりです。霧なのかPM2.5なのかは不明。

カーブを描くツインビルはシンガポール企業キャピタランドが建設中の複合施設ラッフルズシティ。
あちらには来年、コンラッド杭州が開業予定です。
他にも市庁舎やオペラハウス、オフィスビルや会議場が立ち並ぶ杭州の新都心です。
真下にはMix-Cモール、地下1階で繋がっているので雨の日でも安心。

左の銭塘江方向は・・・対岸が見えない(汗) この川幅自体が1.2キロほどあるので当然といえばそうですが。

窓側から見た客室です、設備レイアウト自体は普通で、入口付近にバス・トイレ・クローゼット。
このアングルだと天井が高い事が実感できますね。

珍しいなと思ったのは、引戸が全て半透明のガラスだったという事。光が漏れると閉塞感が薄れて良いですね^^
1人宿泊なので閉める事はほぼありませんでしたが、引戸自体はちょっと重いです。

バスルームは、洗面台と洗い場付のバスタブが向かいあわせに。
わりとダークな館内・客室に対し、こちらは爽やかで明るい、白い大理石仕上げです。


ダブルシンクに、こちらもアシンメトリーなミラー。
洗面台が違うデザインなのはMO広州で経験済みですが、ミラーは初めてで最初は違和感が。

片方にはテレビが埋め込まれた長方形タイプ。ランダムに配された銀引き部分から光が漏れてアーティスティック。

ちなみにバスルームのテレビ、チャンネルが少なく中国の番組しか映りません(汗)
丸いミラーは幻想的ですね。最初は枠無しだと寂しいかなと思いましたが、バックライトが強調されて素敵でした。

アメニティ置きもこだわりが感じられますね。

水栓は画像加工をミスしてしまったような低く平べったい形のもので、見慣れないのでこちらにも違和感が。

やはりYabuさんデザイン、色んな造作・什器のバランスが独特です。
普通ならラグジュアリーホテルの洗面台、脚は太くて重厚感のあるものが多用されるじゃないですか?
しかしこちらのものは天板の厚みに対し非常に細い、細いうえによく見るとこちらも左右非対称。

ベッドルーム部分は重厚感のあるモダンラグジュアリーテイスト。
デスクまわりやバスルームは、モダンアート系ブティックホテルのようなデザイン。
この細かいディティールの混在ぶりが、なんとなく違和感を感じていた部分だったんですね。
もちろん私みたいな素人に言われたくもないでしょうが・・・今迄このバランスを直感的に受けいれられなかった。
昨年末から卒論ばりに研究しましたよ~違和感や彼らの作品を避けていた理由がわかってスッキリ。
読者さんは私の考察にグッタリ!?
とはいえハイアットお馴染みのトニー・チーやスーパーポテトデザインにも慣れて来て新鮮味が薄れた今、
こちらのホテルデザインは好感が持てました。
歯ブラシなどのアメニティーとドライヤーは下の引出しの上に。

画像ではわかりにくいですが、横幅のある大きなバスタブ。バスソルトやマットも完備。

瑠璃色のチェアが美しいですね、結構重いですが・・・

座ってレインシャワーを浴びる事が出来るのは快適です。ちなみにハンド・レイン共水圧弱めです。

シャワーの水栓は本体の反対側の壁に。上がハンド、中がレイン、下が温度調節レバー。
ヘッドから離れているので、不意に冷たい水や熱湯を浴びずに済みます。この心使いはハイアットの特徴。

ただハンドシャワーヘッドが大変重く、5分も使用しているとダンベルかと思う程。女性は使いづらそうです。
そしてお湯を止める時は水栓が離れている分面倒です。
トイレタリーは、お久しぶりの”Acca Kappa” 最近見なくなりましたね。

クローゼットは小さめながらウォークインタイプ。ハンガーの数やパイプの長さも十分。
でもハンガーパイプ、木製だったのはビックリ。押すと曲がるんです・・・

リモワ35Lタイプを広げて丁度ぐらいのラゲッジラック。セーフティボックスは下の引出しに。
ランドリーサービスは高級ホテルにしてはお安め(シャツ水洗い50元・ドライ60元)

さらに下段にはスリッパやホテルの紙袋、洋服のケアグッズ。

トイレも独立タイプです。折り畳み式のような洗面台の脚が素敵です。

トイレの石鹸置き、1泊目の部屋はシリコンだけで壁から固定してあり傾いていました。
日本なら施主にも施工側の上司にも猛烈に怒られるレベルです・・・
便器は安心のTOTO製、もちろん最新式のウォシュレット付。

以前のブログで・・・中国の高級ホテル、国産のモカ茶の大理石が野暮ったくて苦手と書きましたが、
フローリング風に床に貼るとイケてますね!

さすがというか、やはりモダンチャイナテイストでも欧米のフィルターを通したデザイナーでないと
洗練された表現はまだまだ難しいのなと感じました。
こちらのお部屋、ホテル公式HPの冬季オフシーズンの返金・朝食無し “The Places You Can Explore” プランにて
約22500円でした。(画像は15%の税サ抜価格)

窓からの眺めに拘らないなら、同じ設備・広さのお部屋が約2万円。
こんなモダンで美しいデザインの最新ホテルが、約2万円から宿泊体験出来るなんて・・・
もう無理して数万~10万近く出して、国内の新規Luxホテルを予約する気になりません。
やはりこれからも、中国へ通わざるを得ないでしょうね~情勢が安定していれば。
・

このぐらいのお値段なら、手が届くので泊まりたく
なります。
でも、中国も地方都市だと旅行初心者は不安だったり
するんですけどね。日韓関係もまた微妙なので
中国の方が安心かしら・・
地方都市ですが、パークハイアットは何処も手抜き無く仕上げて来るなと感心しました^ ^
杭州は、上海に近いし平均所得も高い街なので、地方都市にありがちな野暮ったさが無く綺麗でした。
でもやはり中国、初めては緊張しますよね。余程変わった事をしなければ、比較的安全な国ですよ^ ^
なんだかんだ言っても韓国は安全安心だと思います。
本当に嫌いなら、あんなに日本に観光しに来ないだろうし、両国マスコミが煽り過ぎですよね。
ただあちらの国としての在り方・歴史観には呆れるばかりです。

夜のベッド周りもイイ!
ただソファが… 私もここでくつろぐかなって思うと微妙です。
ビジネスでは泊まらないので、
窓際ベンチソファでまったりゴロゴロしたいです。
それにしてもこんなにもお得なんですね!
中国本土に行ったことがないので行ってみるのもいいかなーなんて。
食べ物も美味しそうですしね。
前のマカオもいいなと考えていたので次回はどこに行こうか悩みそうです。
たまにオットマン代わりにソファ置いてあるホテルがありますが、
やはり壁との間にはある程度距離が欲しいですよね。
パーク上海も、ソファが無くて大きな机が置いてあるんです。
ビジネス利用の方には便利なんでしょうかね?
って、こんな高級ホテルに籠って仕事する人がはたしてどれだけ居るのか・・・
上海・北京以外では、ラグジュアリーホテルも凄くお得です。
食べ物は今回実感したのは、"金かける程美味い" でした(笑)
中華のバリエーションって、なかなか興味深いです。
私は変わり者なので中国好きですが・・・マカオをお勧めします(笑)

日本人の自分にも、あまり違和感無く受け入れられそうなデザインだなと思いました。
浴室の白い空間に置いてある椅子も綺麗でいいですね。確かに重そうですけど。
あと、床の大理石のフローリングのような貼り方は初めて見ました。
窓からの風景は(毒入りの?)霧で霞んでますね... 1. 2キロほどもある川幅って...さすが大陸。。
ここまでビッシリと木目パネルを貼っているホテルも珍しいですね。
梅の木ヘッドボードと共に、結構な予算をかけているなと思いました。
京都の新しい外資系と言われても疑わないぐらい馴染みやすいですよね^^
床の石も、正方形を普通に貼るとつまらないですが、
フローリング風や馬目地(半分ずらす)にすると渋みが増しますね。
このちょっとした気遣いがワンランク上のホテルらしいですね。
連日の雨だったので、毒霧も洗い流されていると思ったんですが・・・
目の前の高級モールからでさえ屋上から煙がもくもくだったので、やっぱりPMかも(汗)