2017年 01月 14日
パークハイアット杭州のロビーフロア
ロビーは37階、扉が開くと目の前にはパークラウンジ。
ロビー階のエレベーターホールです。
こちらのホテル、今まで見た事の無い強めな柄の天然石が随所に使用されており、強烈な印象です。
鬼気迫るというか狂気じみてるというか・・・私は大好きですが、
何でも優しさ優先の日本人の感覚では、キツく感じる方も多いかもしれません。
こちらのホテル、全館をNYとトロントを拠点にする"YABU PUSHELBERG" というカップルが主宰する設計事務所が手掛けております。
アジア系の1人の方は"George Yabu" というお名前。日系人でしょうか? 薮譲二・・・??
画像検索すると、割と藪さんキャピキャピ系のようで・・・ 『んまぁ~姐さんっ!』 と呼びたくなる雰囲気(笑)
なんとなくその存在は知っていましたが、よく調べるとパークハイアットNYやウォルドーフ・アストリア北京、
只今建設中のローズウッド広州などを手掛けているみたいです。広州にも事務所を構えたそう。
他にもバーニーズやバーグドルフ・グッドマン、
香港のレンクロやフランク・O・ゲーリー設計の超高級マンションOPASの内装など、多岐にわたるお仕事ぶり。
ただ私は、いつも感覚的に彼らの作風を避けていました。
上海の衡山路12号、北京のWA、W広州..・・・いつも予約までもう一歩という感じだったのです。
パークハイアットNYも何処かピンと来ず・・・なので今回が初体験です。
エレベーターホールから左方向には、杭州料理がメインの 『ダイニングルーム』
ペンダント照明が印象的、ぼんぼり型でガラス製って珍しいですね。イカ釣り漁船でしか見た事ないわ(笑)
エレベーターを出て右側にはレセプション。最近の流行りというか、空間が細かく仕切られたプライベート感のあるレイアウトです。
ずらりと並ぶレセプションカウンター。
しかし使用されているのは、常時2〜3ヶ所のみ。
こちらのホテル、客室数はそう多くないものの、稼働率は高いみたいで待たされる事もしばしば。
釜山や広州みたいにエントランスで名前を聞かれ、レセプションに向かうとすぐに『〇〇様ですね』 と迎えられる事も無く・・・
さらに 『この人並んでいるのかな?』 という配慮の無い中国人ゲストメインですから、
少し離れて待っていると、もの凄く自然に割り込みされます。
レセプションエリアはアジアンテイストの強いインテリア。
カウンターのスタンド照明や、壁際のペンダント照明がインパクト大。
しかしカウンター奥の壁面は、隙間からラウンジが見えたり柄付きの磨りガラスを使用していたり、
フラワーアレンジメントも美しく繊細な造作。
北西方向、窓際沿いにL形の平面でパークラウンジがあります。
ホテルの規模からすれば結構なテーブルの数。
奥の方はあまり使用されていない様子でした。広州のパークも同様、ラウンジがとても広かったんですよね。
シッティングエリアが無いので、送迎やチェックイン・アウト待ちのゲストが座っている場面も多かったです。
こちらはアフタヌーンティーが好評らしく、週末の昼下がりは賑わっておりました。
こちらも独特の石目使いの柱が印象的。
この石種、何処産でなんと呼ばれる石でしょう? マーブルのようなオニキスのような・・・??
実際この場所に立つと気になりませんが、画像だけ見ると少し物足りない印象を受けていました。
何が足りないかと思ったら、天井や壁・柱に装飾的な照明やシャンデリア・ディスプレイが一切無いんですよね。
床に置くスタンド照明さえ、館内では1台も見かけませんでした。
見慣れないだけかもしれませんが、彼らの作風は一見何処でも見られるモダンコンテンポラリーテイストに見えて
結構アクの強いデザインだと思いました。客室も一見大人しそうに見えて、随所に捻りが効いていたんです。
館内は比較的渋めの色使い中心のなか、レセプション奥の通路だけは真鍮×赤。違うホテルに居るみたいです。
こちらのホテル、このあと紹介する客室もそうですが、
あえてアシンメトリー(左右非対称)を狙っている部分が多く見受けられます。こちらの廊下も片方に雁行しています。
かと思えば、一番奥は正統派のシンメトリーな演出。厳密に言えばテーブルがちょっとずれてます・・・
サッカーボールみたいな照明も個性的。こちらのホテル、
壁からの照明は全て天井もしくはアームより吊下げられているという徹底ぶり。
壁より直付=西洋。吊下げ(提灯・ランタン)=東洋という解釈でデザインされているのでしょう。
ラウンジ側から見た通路も同様。こちらのホテル、クール・格好良いというより 『美しい』 という言葉がスッと浮かんできます。
良く言えば統一感がある、悪く言えば館内何処のファシリティも似たような感じで面白味に欠けるパークHの内装ですが、
こちらはデザインや色使いのバリエーションも多く、起用するデザイナーでこうも変わるのかと実感しました。
ラウンジ奥のトイレの洗面台も美しい~! いかにもラグジュアリー・モダンチャイナテイストです。
今回はPH広州みたいに、エントランスからレセプションまでの案内は無し。
スーツケースは地上階で預かり後で部屋まで持って来てくれます。チェックインを終えて客室専用のエレベーターホールへ。
ちなみに客室までの案内や、お部屋の設備の説明もありませんでした。
パークブランドとしては+αが欲しいところですが、こちらは大変お手頃なのでその辺りは期待しないでおきましょう。
客室は36~47階、35階にフィットネス・プールがありますが36 or 37階で乗り換えが必要。
48階はオールデイダイニングの 『潮』 とルーフトップバー 『Fourty8』 バーはまだ工事中でした。
客室フロアのエレベーターホールです。
電話の置かれたチェスト、蘭の花とワイヤー製の照明の組合せが印象的。
現代の高級ホテル、クラシカルな華やかさとモダンさのバランスの良さが重要ですが、
Yabuさんの設計は初めてなので、そのバランス配分・匙加減は良く言えば新鮮です。
しかしこの照明、何処に電線が通っているんでしょう・・・?? ちなみに最初に宿泊した40階は消えてました。
客室フロアの廊下は、力強いパブリックエリアの雰囲気とは一転、ブラウン×白・グレーの優しい色使い。
ま、非常にフツーです。
客室の入口は、2部屋ごとにホワイエが設けられております。これはPH上海や広州と同じ造りです。
ただ扉が向かいあっているだけあり、隣のゲストが出入りする音は結構響きます。
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